片岡仁左衛門さんコロナ禍に思う 配信の決断、父の教え

有料記事

聞き手・増田愛子
[PR]

 新型コロナウイルスの影響で3月以降、歌舞伎公演も中止された。舞台に立てない時間をどう過ごし、いま何を思うのか。片岡仁左衛門さんに聞いた。

 ――この5カ月間、どのようにお過ごしでしたか。

 「ご存じの通り、役者は自分より若い年齢の役を演じます。まずは足腰だと思い、ウォーキングを日課にしていました。距離にすれば5キロ強のコースですが、高低差が25メートルほどある。上って下りて、を2回繰り返すので、結構きついんです。汗だくになります」

 「それから発声。『勧進帳』の全ての役のセリフを、声を変えて言っていくんです。義経、富樫は違いがはっきりしています。ただ、四天王や、3人いる番卒は、それぞれ役柄が一緒でしょ。その中で声を変えるのは、何でもないようですが、技術を要します」

インタビューの後半では、2月歌舞伎座で演じた「菅原伝授手習鑑」の菅丞相役への思いや、歌舞伎の「型」についての考えも。

無観客収録映像の配信、決めたのは……

 ――この間、歌舞伎座3月公演の無観客収録映像が無料配信されました。ご自身も「新薄雪物語」の園部兵衛役で出演されています。

ここから続き

 「私たちのお稽古は、公演前…

この記事は有料記事です。残り1911文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら