不登校の苦悩「脳が退化する」 母はとまり木を考えた

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西村悠輔
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 子どもたちが学校や家以外で自由に学べる居場所を増やしたい。鳥が羽を休めに木にとまるように――。そんな理想をロゴマークに掲げた「とまり木」の輪が、全国各地に広がっている。我が子の不登校で苦しんだ経験から、「悩む親子を孤立させたくない」と、一人の母親が中心になって始めた支援活動だ。とまり木は、3年間で300カ所以上になった。

支援者はカフェや農園…全国に323カ所

 支援活動は、「多様な学びプロジェクト」(https://www.tayounamanabi.com/別ウインドウで開きます)。「街全体が学びの場」と位置づけている。学校がしんどい子が平日の日中に立ち寄れる場所をつくろうと、神奈川県川崎市に住む生駒知里さん(42)の発案で、3年前に始まった。北海道から沖縄まで「とまり木マップ」にはカフェや児童館、農園、寺やフリースクールなど計320カ所以上が並ぶ。

 きっかけは、生駒さんの長男が7年前、不登校になったことだった。2歳から14歳まで6児の母。兄に続いて小6の次男、小4の三男、小2の長女も地元のフリースクールなどで学ぶ。いま中学2年の長男は「すごく物知りで、人とも普通に接することができるようになった」と生駒さん。「4人とも違う形で経験したので、悩む人の気持ちがよくわかる」

「ママ、包丁で刺してくれ」

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 長男は小学1年の秋ごろ、突…

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