作家の今村翔吾さんが北方謙三さんに問われた覚悟とは

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上原佳久
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 いま最も勢いに乗る若手作家の一人、今村翔吾さん(36)が歴史小説『じんかん』(講談社)を出した。2度目となる直木賞候補にも挙がったが、惜しくも次点で受賞はならず。「応援してくれるファンの存在を実感できたのが、大きな収穫。負けを認めて、次に向かいます」

 2017年のデビュー以来、著書は早くも20冊超。文庫書き下ろしの「羽州(うしゅう)ぼろ鳶(とび)組」シリーズなどが人気を呼び、著書は累計100万部を突破した。

 「僕の本を手に取ってくれるのは、熱いものを求める読者。自分の新人時代を終わらせる作品として、熱さに奥行きを加えるつもりで書きました」

 『じんかん』の主人公は、「裏切り者」のイメージで語られることの多い戦国武将、松永久秀。主君の織田信長に2度も反旗を翻し、室町将軍の暗殺にも関与、東大寺大仏殿を焼いたという説も伝わる人物だ。

 そんな史上屈指の「悪人」にまつわる史料を大胆に解釈し直すことで、周囲の誤解を恐れず、胸に秘めた夢を追い続ける新たな人物像を描き出した。

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 低い身分に生まれながら、乱…

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