「新入生の見守り必要に」 大学に危機感、留学にも影

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編集委員・増谷文生
【動画】朝日新聞と河合塾が768大学に合同調査を行った。データから読み取れるコロナ禍の大学の姿は…
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 学生募集、経済的理由による退学・休学……。コロナ禍が多くの大学の運営を直撃し、秋以降、さらに影響が深刻になりそうな実態が全国の大学への調査で浮かび上がった。授業や就職活動のオンライン化への心配も尽きないが、今後の教育を見直す機会と前向きに捉える動きも出ている。

 7~8月の夏休みは、大学が学びの内容や学風を受験生にアピールする大事な時期だ。だが、今年は多くがオープンキャンパスを中止し、オンラインでの説明会などに切り替えた。朝日新聞と河合塾の「ひらく 日本の大学」緊急調査では、「受験生が大学と接する機会が大幅に減少」(独協大)などと、多くが学生募集に不安を抱く。

 調査は6月24日~今月27日、国公私立の768大学を対象に行い、85%にあたる652大学が回答。14項目の選択肢を示し、「現在」と「夏季休暇以降」について、特に大きな影響があると考える問題を五つまで選んでもらった。

 9月15日から総合型選抜(旧AO入試)の出願が始まり、来春入学者向け入試がスタートすることもあり、「学生募集」に特に大きな影響があるとした大学は、「夏休み以降」は「現在」よりも11ポイント多い77%に増える。私立大や公立大、入学定員が少ない小規模大に危機感が強い。夏休み以降は大規模大も大きな影響が出ると予想する。

 「人の移動が制限される事態が今後も起こった場合は、受験生の減少が起こりうる」と心配するのは、全国から学生が集まる九州・沖縄の国立大。さらに、「感染リスクや周囲からの誤解・偏見など、医療従事者が苦労している状況が報道等により伝えられているため、医療関係の職業が敬遠され、受験者が減少することも考えられる」(東北の国公立大)などと不安がる医療系大学も目立った。

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 経済状況の悪化が今後、学生…

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