同化政策で失われた「ことば」 クラファンで教材開発

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清水康志
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 ハイサイ。イランカラ●(●は小さい「プ」)テ。それぞれ、琉球のしまくとぅば(島言葉)とアイヌ語で「こんにちは」という意味だ。人々の暮らしや伝統文化を支えてきた地域のことばを次世代に継承しようと、各地で様々な取り組みが進んでいる。

「しまくとぅばの日」制定

 ♪てぃんさぐぬ花や 爪先(つぃみさち)に染(す)みてぃ 親(うや)ぬ諭示事(ゆしぐとぅ)や 肝(ちむ)に染(す)みり(ホウセンカの花は 爪先(つめさき)に染めて 親の教えは 心に染めなさい)

 7月上旬の夕方。沖縄県浦添市の住宅街にある児童センターで、小学1~6年生の児童8人が沖縄民謡を口々に歌いながら、楽しそうに踊っていた。

 この活動は、月2回開かれる子ども向けのしまくとぅば教室。しまくとぅばを自在に操る「語(かた)やびら沖縄語(うちなぁぐち)ぬ会」の玉城(たましろ)弘会長(77)らが講師を務め、沖縄の歌や踊りも採り入れながら会話の手ほどきをする。

 約3年前から通っている當眞(とうま)らんさん(11)は「しまくとぅばを話すと友達にすごいねって言われる。家族にも教えたい」。玉城会長は「子どもたちは発音もすぐ覚える。手応えを感じます」と目を細める。

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 自身は幼少期はしまくとぅば…

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