第6回「取り締まれ」相次いだ通報 小さな疑惑に向かう正義感

有料記事戦後75年 コロナ禍の夏に

伊藤智章 高絢実 臼井昭仁 小松万希子
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 第5回まで、戦時中を知る人が、コロナ禍に見舞われた今年の夏を見つめる思いをたどってきました。第6回からは今年に焦点を当てて、終戦から75年を経た今の日本社会の空気に迫ります。

         ◇

 7月23日夕、名古屋市中区栄にあるライブハウス、伏見ライオンシアター。

 「ちょっと寂しい状況ですよね」。地下アイドルのライブを前に、店長の稲垣鷹樹さん(36)はフロアを見渡した。1メートルおきに床に目印をつけたホールは、本来250人収容できる。主催者側の人数制限もあり、新型コロナウイルスの感染者が再び増えるなか、観客は十数人だった。

 3月半ば、大阪市のライブハウスで判明した集団感染が、大きく取り上げられていたころ。地下1階にあるライオンシアターの入り口に貼り紙が見つかった。

 「ライブはやめろ 中止 他の人の事 考えてるのか」

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 コロナ禍で出演辞退が相次ぎ…

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