盛岡市の俳人、工藤玲音(れいん)さん(25)が、日常をみずみずしい感性で切り取る作風で読者から共感を集めている。4月に初めてのエッセー集「うたうおばけ」(書肆侃侃房、税抜き1400円)を出版し、重版もかかる人気ぶりだ。

 (なーにが友達だよ)と思いながら自分のともだちのことを思うとき、それはおだやかにかわいい百鬼夜行のようだ。

 市内で会社員をする傍ら、創作活動を続ける工藤さん。友人や自身の失恋、同僚とのなにげない会話といった、ふとした一場面を切り取る。友人のミオが失恋したときには乗り越える「儀式」として喪服でラーメン屋に集った。

 ミオはほんとうに喪服で来た。…

この記事は有料記事です。残り697文字
ベーシックコース会員は会員記事が月50本まで読めます
続きを読む
現在までの記事閲覧数はお客様サポートで確認できます
この記事は有料記事です。残り697文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料記事です。残り697文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
関連ニュース