悲しんでいい、後悔してもいい ペットロスの向き合い方

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佐藤陽
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 愛するペットの死。その喪失感は、計り知れない。日本ペットロス協会代表理事の吉田千史さん(67)は、そんな「心の空洞」に20年以上、寄り添い続けてきた。日本での「ペットロスケア」の第一人者だ。

記事の後半では、吉田さんのインタビューをお読み頂けます。ペットを失った記者の体験談もあります。

 ペットフード協会の推計では、約1858万匹の犬・猫が飼われている。飼い主の数%が、重いペットロスに陥るとされる。室内飼育の普及や単身世帯の増加で、ペットとの距離が縮まり重症化している。

 この問題に特化したカウンセリングやカウンセラーの養成を続ける。これまで数千件の相談に乗り、多くの人を絶望の淵から救ってきた。パラ(準)カウンセラーと合わせ約210人の専門家を育てた。

愛犬亡くした夫婦の姿が脳裏に

 ここに行き着くまでは「遠回り」の人生だった。子どものころから動物のあたたかみに癒やされ、獣医師を目指した。麻布獣医科大(当時)に入ったが、「動物のことばかりやっていていいのか」と疑問をもち、卒業後に駒沢大の仏教学部に入り直した。心理学者を目指して大学院へ進み「禅の心理学的研究」に励むが、信頼をよせる指導教授が急逝。博士課程では、「心が中ぶらりんだった」。

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 30歳のとき、心理相談室を…

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