「都民だけ制限、意味あるの」 地方でGoTo疑問の声

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曽田幹東 佐藤仁彦
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 全国的に新型コロナウイルスの感染者が再び増加する中、政府の観光業支援策「Go To トラベル」が来週から始まる。需要消失で深刻な影響を受けた業界を支える施策だが、県境をまたぐ移動が拡大すれば地方に感染が広がる懸念があり、観光業界関係者から複雑な声が漏れる。

 この支援策は、1日の宿泊代・日帰り旅行代の半額相当を補助する仕組み。支援額のうち7割は旅行代の割引に使え、3割は旅行先の観光施設などで使うクーポン券として渡される(クーポン券は9月以降の見込み)。支援は来春ごろまで続く。都内の感染急増を受けて東京発着ツアーや都民は対象外となったが、予定通り22日開始の方針だ。

【動画】東京都が除外されることになった、Go Toトラベルキャンペーンとは

 政府はこの施策で関連業界を下支えする考えだが、一方、16日午後9時現在で1日あたりの全国の感染者は621人となり、緊急事態宣言解除後としては最多を記録した。

 秋田市でホテル「なにわ」を経営する安田高之さんは「自分の宿で感染者が出ると予約が止まってしまう。前年から半分以下になっている客数がさらに減り、だめ押しを受けるようなものだ」と不安を口にする。都民が対象外になったものの、「千葉や埼玉に住み、東京に通勤している人も多い。都民だけ制限して意味があるのか」と疑問を呈した。

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 秋田県仙北市の乳頭温泉郷の…

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