検察庁法改正案の問題「検証せず」 刷新会議に冷めた声

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板橋洋佳 三浦淳
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 黒川弘務・元東京高検検事長が産経新聞記者や朝日新聞社員と賭けマージャンをして辞職した問題を受け、森雅子法相が信頼回復のために設けた「法務・検察行政刷新会議」の初会合が16日、法務省内で開かれた。半年後をめどに提言をまとめることになったが、批判を浴びた黒川氏の定年延長や廃案となった検察庁法改正案の問題点などは採り上げられない見通しだ。

 刷新会議は法相の私的諮問機関として設置。法曹関係者や学者で主に構成され、経済、教育界からも東急不動産ホールディングスの金指潔会長や、日本初の全寮制国際高校(長野県)を運営する学校法人の小林りん代表理事らがメンバーになっている。

 会議は冒頭の法相あいさつを除き非公開。座長の鎌田薫・早稲田大前総長らの説明によると、初会合では、2010年の大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を受けて設置された「検察の在り方検討会議」の提言について、何が実現でき、何が実現できていないかなどを話し合った。検察庁法改正案の問題などは「第3者委員会のように検証する会議ではない」と話し、議題にならない見通しを示した。

 次回以降の会議を公開するかは今後検討するとし、9月ごろに中間提言も出すという。

 森法相は検討課題として①勤務時間外の行動や不祥事の処分基準など「検察官の倫理」②文書保管や情報公開のあり方など「法務行政の透明化」③逃亡した日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告が日本の刑事司法制度を批判した事態を受け「日本の刑事手続きを国際的に理解してもらう方策」を挙げている。

「中身何もない」、議題設定で空転

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 刷新会議は、森氏の「強い旗…

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