秋本治さん、京アニ愛を語る(小原篤のアニマゲ丼)

有料記事小原篤のアニマゲ丼

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 「京都アニメーションの件について、簡単に短い言葉では語れないという思いがありました。実は、これまでも別の取材で質問をされたことがあったんですけど、ついでにしゃべることではないと思い、答えることはしませんでした。今回は、新聞の特集紙面という形でやっていただけるということなので、僕自身、京都アニメーションがどんなところでどんな作品を作っているのか多くの方に知ってほしくて、お引き受けしました」

 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」で知られるマンガ家の秋本治さん(67)に9日、インタビューしました。36人が死亡、33人が重軽傷を負った痛ましい放火殺人事件から18日で1年になるのをとらえ、当日の朝刊で様々な角度から記事を展開する中で、業界関係者から京アニへエールを送るような特設面を作りたいというオーダーが私のところへ来まして、秋本さんのロングインタビューを提案しました。

 マンガ家デビュー前は「科学忍者隊ガッチャマン」「タイムボカン」シリーズなどで知られるタツノコプロでアニメーターをしていた経験をお持ちで、京アニ作品の熱烈なファンであり、影響を受けた「ファインダー―京都女学院物語―」(2017~18年連載)という作品も発表しており、ぴったりだと思ったワケですが、うかがったお話は私の予想を超えて熱く、京アニへの愛と共感は強く胸を打つものがありました。何の因果か私が大阪に単身赴任中にこの事件が起き、事件そのものでなく作品周りの記事を担当しましたが、多くの人の安否がまだ分からない中で資料やデータを集め原稿を準備しながら、やりきれない気分に何度も襲われたことを思い出します。

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 秋本さんのインタビューは既…

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