シベリアの熱波 温暖化なければ8万年に1回未満の現象

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神田明美
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 ロシア・シベリア地域は今年1~6月、東シベリアの極寒の町ベルホヤンスクで気温が38度に達するなど、異常な高温を記録した。英気象庁やロシア科学アカデミー・シルショーフ海洋研究機構など、欧州の気象当局や大学などの研究チームが分析したところ、地球温暖化がなければ8万年に1回未満しか起こらないような現象だと分かった。

 今年のシベリアの気温は年初から平年を大きく上回っている。1~6月の平均気温は1981~2010年の平均に比べて5度以上高かった。ベルホヤンスクで6月20日に記録された38度は、北極圏で観測史上最高気温の可能性がある。

 チームは気温の状況を分析、現在と温暖化前の気候も比べた。その結果、今年1~6月のシベリアは130年に1回未満の熱波で、人為的な気温上昇がなければ8万年に1回未満しか起こらない現象とわかった。温暖化がなければほぼ起こりえなかったという結果だ。だが、温室効果ガスの排出を急速に減らさなければ、今世紀末までに頻繁に起こる可能性があると指摘。温暖化がなかった場合に比べて、気温が2度以上高くなったこともわかったという。

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 6月には熱波による森林火災…

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