逆境コロナ、英王室に絶賛 メーガン妃にはブーイングも

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聞き手・神田大介
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【朝日新聞ポッドキャスト】新型コロナとの戦い 世界の現場から@イギリス③

 新型コロナウイルスの感染は終わりが見えず、暮らしの立て直しが各国で課題になっています。議会、王室、パブなど様々な伝統を持つイギリスはどうしているのか。ロンドンを拠点に取材を続けるヨーロッパ総局の下司佳代子記者に聞きました。

ポッドキャストでは

コロナ禍のイギリスで存在感を高めたのは、皇室だけではありません。日本でもおなじみのあの人も……。ロンドンから下司佳代子記者がリポートします。

Q コロナと向き合う中で、イギリスの暮らしにどんな影響が出ていますか。

A 外出制限は徐々に緩和されていますが、これを待てずに外に出る人が6月ごろから増えた印象です。イギリス人の暮らしに根付いているのが大衆酒場、パブ。国内に4万7千軒があるとされています。7月4日の営業再開前から、閉まっているパブの店頭に集まってきて、勝手に酒を飲み出す人たちが現れました。

 その後、正式に営業は再開されましたが、ソーシャル・ディスタンシングに配慮して、立ち飲みはダメ、テーブル同士を離すなど様々な制約が課されています。

Q 伝統が変わったケースはありますか。

A 議会にも長い歴史がありますが、コロナ拡大を受けてオンラインでの審議、投票を導入しました。下院では700年の歴史で初めてのことだそうです。日本でも使われているZoom(ズーム)を使い、一度に最大120人の議員が参加。別の約50人の議員は実際の議場に入るんですが、それぞれ2メートルのソーシャル・ディスタンシングをします。いわばハイブリッド型です。

 議場には複数のスクリーンが設けられ、ズームで参加している議員の顔が見えるように配慮されました。議場や廊下はとても狭い一方で、ジョンソン首相だけでなく、コロナに感染する議員が与野党の別なく続出し、「密集した議場で議論するのは不適切だ」という声が上がっていました。

Q それは画期的ですね。でも合計で170人って、イギリスの議員ってそんなに少ないんですか?

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A いえ、下院の定数は650…

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