被爆体験語らなかった父 代わりに娘が語り継ぐこと
片山健志
札幌市の被爆2世の女性が、亡き父の体験を語り継いでいる。生前、実体験をほとんど話してくれなかった父。娘はなぜ語ることができたのか。
北海道の被爆者や被爆2世が体験談を語る「被爆の証言と原爆展」は13~14日、道庁1階ロビーで開かれた。札幌市南区の会社員川去(かわさり)裕子さん(62)は、被爆者2人に先立って話を始めた。
当時、父は広島市の旧制中学生で、両親とすぐ下の妹、1歳ほどの妹らと爆心地から約1・7キロの街に住んでいた。8月6日朝、数キロ離れた学徒動員先の工場に出かけた。仕事にとりかかろうとした時に突然、閃光(せんこう)が走り大きな音が響き、屋根や囲いが飛んできて、あたりは真っ暗になった。
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自宅にいた父の母親は一番下…
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