二階氏に届いたすし20箱に臆測 幹事長攻防、最終章へ

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松山尚幹 西村圭史 明楽麻子
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 昨年夏から秋にかけ、幹事長の座をめぐる激しい暗闘が自民党内であった。それからもうすぐ1年。政権の浮沈につながりかねない争いが、再び繰りかえされようとしている。

 7月2日夜、東京・紀尾井町のホテル。二階俊博幹事長(81)と岸田文雄政調会長(62)が、側近を伴い食事を共にしていた。

 面と向かっての2人の会食は、いまの執行部が発足した昨秋以来で、およそ9カ月ぶりだった。会話はなかなか弾まず、周りに緊張が伝わるほどに岸田氏の表情は硬かった。二階氏は、黙ってうつむいたまま日本料理をつついた。

 日本酒赤ワインと杯を重ねるにつれ、二階氏は45年に及ぶ政治活動に刻まれた「情」や「恩」についてぽつりぽつりと語り出した。「顔を合わせて酒を飲むのは大事だ。『そのとき』になって急にお願いしてもな」

 さらに岸田氏を「トップをめざす人なんだから」と持ち上げ、「前途洋々だ。次を期待する」と笑みを向けた。「ありがとうございます」。岸田氏も顔をほころばせた。

「他のポストとは、カネと人事と影響力が違う」(岸田派関係者)という幹事長ポスト。しかし二階氏に接近する別の人物の影もあり、状況は昨年に増して複雑です。自民党で何が起きているのでしょうか。

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 会食を持ちかけたのは、岸田…

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