「3日で100km」昔話で伝えたかったこと 高橋繁浩

有料記事

[PR]

スポーツのミカタ

 自粛期間中、中京大水泳部は大学から離れた実家などで過ごす部員が多かったため、週に1回、Zoomでオンラインのミーティングをしてきた。ある日、部員から学生時代の話をしてほしいとリクエストされ、私が大学2年だった年末のエピソードを話した。

 恩師の鶴峯治監督は、年末水泳記録会を恒例で開いた。そこで自己ベスト記録を出さないと、その年の練習を打ち上げられない。寮生活の私には帰省をかけた大一番だった。

 その年はベストが出せず、帰省の条件として3日間で100キロを完泳しろと言われた。当時、一日に泳ぐ総距離は20キロが精いっぱい。5日間かかる計算だ。

 初日、朝7時からクロールでひたすら泳ぎ、33キロだった。なかなかの重労働だが、なんとかクリアできそうだ。2日目がポイントと考え、翌朝は5時から泳ぐと決めた。

 すると、監督から専門種目で泳ぐようにと伝言が入った。

ここから続き

 鬼である。私の専門種目は4…

この記事は有料記事です。残り582文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら