催涙スプレーを顔に噴射、米軍基地の日本人警備員訓練で

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佐々木康之
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 神奈川県横須賀市米海軍横須賀基地で実施されている日本人警備員の訓練の一環で、催涙スプレーを顔に噴射する行為が続けられていることが、全駐留軍労働組合(全駐労)横須賀支部などへの取材でわかった。警備員は防衛省に雇用され、保安担当の米軍士官の指揮の下、催涙スプレーと銃を携えてゲートや基地内を警備しているという。

 過去には噴射された警備員が救急搬送された事例もあり、同支部は「身体に影響を与えかねない」として防衛省に訓練への見解を求めている。

 同支部によると、横須賀基地の日本人警備員は隊長を含めて130人ほど。訓練は基地内に侵入した不審者に対処する手順を確認する内容で、唐辛子の成分が含まれた護身用の「OCスプレー」を約90センチの距離から顔に向けて噴射。その後、逮捕術による不審者の制圧に移行するという。

 関係者によると、基地では15年ほど前から日本人警備員による催涙スプレーの携行が始まった。2005年9月に実施された訓練では、40代の男性警備員が過呼吸状態に陥り、救急搬送されたが、その後も断続的に実施されてきた。関係者の一人は「警備員には持病持ちもおり、再び事故が起きかねない。訓練の名を借りたパワハラだ」と話す。

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 基地司令部は朝日新聞の取材…

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