学校空爆、市場へ迫撃砲 シリア内戦「双方が戦争犯罪」

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ウィーン=吉武祐 ニューヨーク=藤原学思
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 シリア内戦の激戦地となった北西部イドリブ県での戦闘をめぐり、国連人権理事会の調査委員会は、アサド政権軍と反体制派の双方に一般市民を狙って攻撃するなどの戦争犯罪があったとする報告書を7日に公表した。約3カ月間で100万人近くが住む場所を追われ、「市民は爆撃を受けるか、人権侵害がまかり通る反体制派の支配地域に深く入っていくかの選択を迫られている」とした。

 調査委は昨年11月~今年6月1日までの動きを対象として、287人から事情を聴いたほか、衛星画像などを含む情報を集めた。統治者の協力が得られなかったため現地調査はしていない。

 同県は反体制派の最後の大規模拠点で、昨年12月以降、政権軍の攻撃が激化した。報告書は、政権軍が同県や周辺で病院や学校を空爆して一般市民や子どもに多数の犠牲者を出し、クラスター爆弾も使ったとして非人道性を指摘。反体制派も市場を狙って迫撃砲で反撃したことなどを指摘し、双方の行為が戦争犯罪にあたるとした。

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