「堤防では守れない」梅雨終わりの豪雨、温暖化が影響か

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竹野内崇宏 藤波優
【動画】球磨川が氾濫した熊本県人吉市と崖崩れが発生した芦北町=吉本美奈子、熊倉隆広撮影
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 線状降水帯がもたらした豪雨は、熊本だけでなく九州北部にも広がった。

 元下関地方気象台台長で防災NPO「CeMI気象防災支援・研究センター」の田代誠司・上席研究員は「九州では、積乱雲が次々発生して風下に並ぶ線状降水帯が発生しやすい気象条件が3日ごろから続いており、4日には熊本で、6~7日にかけては九州北部で大雨を降らせた」と話す。

 もともと梅雨の終わりは夏に向けて太平洋高気圧の勢力が強まる時期。中国大陸側にある高気圧と勢力が拮抗(きっこう)し、身動きがとれなくなった梅雨前線が九州周辺に停滞しやすい。気温も高くなるため、南からの暖かい風が梅雨前線に水蒸気をどんどん供給する。

 2017年の九州北部豪雨や18年の西日本豪雨も梅雨の終わりの7月上旬だった。ただ、山口大の山本晴彦教授(環境防災学)によると、降り方はかなり違うという。九州北部豪雨では比較的短時間に狭い範囲で1時間に100ミリを超える強い雨が降った。一方、西日本豪雨は1時間に30ミリほどの雨が2~3日続いた。

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 山本教授は今回の雨について…

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