冠水の人吉「打つ手がない」 男性は本気で死を覚悟した

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 熊本県人吉市では、球磨川沿いの市街地が広範囲で浸水した。市によると、救助要請が100件程度あり、ヘリやボートによる救助が続いた。記者会見した松岡隼人市長は「水がどんどん増えていき、打つ手がない状況にがくぜんとした」と話した。

 川の近くに住む男性(69)は4日午前4時ごろ、携帯に流れてきた警報で目が覚めた。午前6時ごろ、車で川の様子を見に行った時は氾濫(はんらん)していなかったが、数時間後には両岸の建物1階が浸水していたという。

 人吉市下青井町の2階建て住宅に住む男性(34)によると、午前8時過ぎ、氾濫(はんらん)した球磨川の水で玄関のガラスが割れた。妻と妻の妹と3人で荷物をまとめ、2階に避難した。

 雨がやんだ後も川の水かさは上がり続けた。3人は2階の窓から外に出て、隣の平屋建て住宅の屋根の上に移ったが、川の水が引き始めるとその住宅が流され始めた。約200メートル流され、3人は別の住宅やアパートの屋根にしがみついた。しばらくして地元住民らがボートで3人を救助した。男性は「本気で死を覚悟した。感謝しかない」。

 川の近くにあるアパートの2…

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