案里容疑者の街頭演説に「まあ失礼」 先輩議員に会った
「今までこの広島県で女性の国会議員はいませんでした」。公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕された参院議員の河井案里容疑者(46)は昨年7月6日、参院選の街頭演説でそう言った。でも、女性の国会議員は過去にもいた。その1人に会いに行った。(宮崎園子)
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「まあ、失礼。自民党しか頭にないのかしらね」
熊野町の栗原君子さん(74)は言う。1992年から1期6年、広島選挙区選出で参院議員を務めた。昨年9月、参議院協会が発行する雑誌「参風」に、議員生活を振り返るインタビュー記事が掲載された。
新聞配達と牛乳配達、熊野筆づくりの内職をしながら3人の子を育てていた20代のころ、「保育園が足りない」と署名運動を展開した。学生運動も労働組合も経験なし。「一介の主婦でした。それなのに選挙に出ることになっちゃって」
署名提出を手伝ってくれた旧社会党の町議から「熊野町の人たちはカネのかかる選挙しか知らない。10万円でおつりが来る選挙をやってくれ」と出馬を要請された。75年、2度目の挑戦で町議に。29歳だった。
5期目途中の92年、国政に出ることに。国連平和維持活動協力法(PKO協力法)を争点に、地元の平和団体などでつくる「護憲・ヒロシマの会」から擁立された。原水禁議長だった森滝市郎さん(故人)が会の代表で、原爆詩人・栗原貞子さん(故人)らからも応援を受けた。
■悪口言われた、それでも……
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