岩手)田の浜の堤防に水門設置へ 山田町

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藤谷和広
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 昨秋の台風19号で住宅地が浸水した岩手県山田町船越の田の浜地区で、雨水をせき止めて被害拡大の要因となった堤防に水門が設置されることになった。佐藤信逸町長が3日、定例会見で改良計画を示した。海と山、双方からの「津波」に備える。

 堤防は県が建設中の防潮堤と住宅地の間にあり、「震災クラス」の津波にも対応できるようにと町が整備した。住民によると、台風19号の際に山側から流れ込んだ雨水は一時、堤防の高さ(3・3メートル)まで達した。堤防の一部が決壊したことで雨水は海側に流れたという。田の浜地区では14棟の家屋が全壊、計44棟が大規模半壊・半壊した。

 町が設置した検証委員会は3月に公表した報告書で、大規模な土石流の発生により堤防の排水管が詰まり、大量の雨水が住宅地に流れ込んだため被害が拡大したと指摘。町は排水管を拡張するとともに、津波の際に閉鎖できる水門を堤防に設ける第一案と、堤防から海までは排水管を通ってきた水が地上を流れるように設計し直す第二案を比較検討していた。

 町は5月に住民説明会を開催…

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