森林に降る雨 葉や枝に集まり、姿変え

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米山正寛
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 雨の季節になった。森林総合研究所の南光一樹主任研究員によると、国土の約7割を占める森林に降る雨は、葉や枝で構成された樹冠(じゅかん)を通り地面に落ちる、幹を伝って地面まで流れ下る、樹冠にたまってそのまま蒸発するという3パターンに分かれる。蒸発量は約15%にもなり、地面に達する雨の量は森林があるだけで裸地より減る。

 樹冠を通る雨はさらに三つに区分される。葉や枝にふれず隙間を通り抜ける「直達雨」、葉や枝で水滴となって落ちる「滴下雨」、幹や枝などに当たって細かくなる「飛沫(ひまつ)雨」だ。

 「林外の雨粒は、大きくても直径3ミリほど。ところが林の中では葉先や枝の湾曲部などに雨が集まり、4~6ミリの雨粒が普通に落ちてくる」と南光さん。パワーを増した雨粒は積もった落ち葉を分解しやすくするようだが、時に土壌を削ったり締め固めたりして災害につながる恐れも秘めている。

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 また、森林に生育する樹木が…

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