ミナミ、訪日の象徴にシャッター 開業前のホテル売りに
6月下旬、大阪・ミナミ。行き交う人たちから中国語や韓国語が以前のようには聞こえてこない。スマホの自撮り棒を手にした団体客の姿もない。街から、外国人観光客らしい人が消えていた。
相続税や贈与税の算定基準となる路線価(2020年分)が1日、国税庁から発表された。全国平均は前年より上昇しているが、今回の数値は今年1月1日時点のもののため新型コロナウイルスの影響を受けていない。昨年まで好況だった訪日外国人(インバウンド)観光でにぎわいを見せた大阪・ミナミ。街はどう変わったのか。心斎橋筋周辺を歩いた。
1日、公表されたミナミ・心斎橋筋にある戎橋ビル前の路線価は1平方メートルあたり2152万円。大阪府下で最高額のキタ・阪急うめだ本店前(2160万円)に迫る。だがこれは1月1日時点での評価額だ。新型コロナの感染が拡大した3月以降、渡航制限などによって外国人旅行客の姿は減ったという。
「インバウンドメインの店なので大打撃だ」
戎橋ビル付近のドラッグストアの男性店長(36)は言う。4月以降売り上げは8割以上減少。外国人旅行客が利用できる免税販売はほとんどなくなった。
店は中国人客がメインだった…
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