J1浦和、内部留保16億円全部吹き飛ぶ恐れ 観客制限

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松本麻美
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 新型コロナウイルスの感染拡大が長引き、Jリーグ屈指のビッグクラブ浦和が、経営的な苦境に立たされている。どのクラブも厳しいが、とりわけ浦和が苦しいのは、営業収益のうち、入場料収入に頼っている面が大きいからだ。昨年度の決算で計上した約16億円の内部留保が、すべて吹き飛ぶ可能性もある。

 Jリーグは今月10日から観客を入れて開催。上限は5千人または会場収容率5割のうち少ない方のいずれかという条件だ。当初、8月1日以降は5千人を超えて満員の半数まで緩和する方針だったが、感染拡大を防ぐため、現状の観客制限を8月末まで維持することを決めた。

8月だけで2.5億円消失

 浦和の本拠・埼玉スタジアムで見ると、当初は8月以降に3万人が上限となるはずだった観客数が、5千人にとどまる。8月のホーム戦は4試合予定しており、関係者によると、入場料だけで2億5千万円分の収益が得られなくなるという。

 競技運営を担当する白川潤部長は「おそらく9月以降もすぐに50%(まで引き上げ)とはならず、1万人、2万人と段階を踏むことになる。感染状況が悪くなる可能性もあり、非常に厳しい」と頭を抱える。6月時点で今年度は10億円前後の赤字を想定していただけに、赤字幅がさらに拡大する可能性がある。

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