城郭で物語を妄想する至福 春風亭昇太さん流お城鑑賞法

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斉藤勝寿
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 お城といえば、そびえ立つ天守? というのは、かつてのお城鑑賞法のようです。現代の城ブームは、城にまつわる物語を楽しむのが主流とか。火を付けたのは、映画にもなった小説『のぼうの城』。城好きで知られる落語家春風亭昇太さんが城めぐりの楽しみ方を熱く語ります。

 小説『のぼうの城』の舞台となった忍(おし)城(埼玉県行田市)は、現在の城ブームのシンボル的な存在だ。

 特に際だった遺構があるわけではなく、御三階(ごさんかい)櫓(やぐら)も1988年に完成したコンクリート製だ。隣接の市郷土博物館の年間入場者数は開館からしばらくは3万~5万人だったが、小説の発表とともに増え始め、映画化された2012年には12万人を突破、その後も8万~9万人で推移する。

豊臣方の水攻めを、知恵と人の和でしのぐ

 人気上昇の理由について、鈴木紀三雄館長(53)は「小説・映画による知名度アップや市による観光PRの効果などもあげられるが、背景にあるのは城ブーム」と説明する。単に施設を見るだけでなく、城のもつ物語がひきつけるようになったというのだ。

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 小説の題材になったように忍…

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