コロナで失業「見よう見まねでキャッチ」 客引きが増加
新型コロナウイルスによる外出自粛要請が解除され、宮城県仙台市中心部の歓楽街・国分町に客足が戻りつつある。それに合わせ、一時は減っていた飲食店やキャバクラなどへの客引きの姿も増え始めた。この区域では客引き行為が昨年4月から全面的に禁じられているが、増加の背景にはコロナ禍が影を落としている。
今月10日午後9時45分ごろ、宮城県警は国分町で客引きをしていた住居不定無職の男(20)を県迷惑行為防止条例違反の疑いで現行犯逮捕した。私服警官に「ガールズバー、キャバクラ、どこでもあるんで」などと声をかけた疑いがある。調べに対し、男は容疑を認め、こう供述しているという。
「コロナウイルスの関係で会社をやめなければならなくなり、見よう見まねでキャッチの仕事をした」
県警が同条例で取り締まるキャバクラなどの客引きは、店舗の従業員ではなく「フリー」が多い。こうしたフリーは客引きグループに属し、複数の店舗を紹介して手数料で稼ぐ。
2018年10月以降で約10人が逮捕され、昨年12月に仙台中央署に解散届を出した通称「沖縄グループ」もその一つ。県警によると、国分町には同様のグループが複数あるという。
キャバクラ事情に詳しい広告会社の社長(42)は、今回のコロナによる不況で経営が厳しくなる店舗が多い一方、「フリーの客引きは(紹介した分だけお金を払う)成果報酬型なので、お店が苦しい状況でも続いていくのではないか」と分析する。
仙台市は昨年4月に施行した…
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