大阪)手縫い靴の技、引き継ぎたい 靴職人花田和夫さん

有料記事

武田肇
[PR]

 明治から戦後の高度成長期まで、大阪市西成区は革靴を手作りする職人が集まる全国有数の「靴の街」だった。スニーカーの普及や海外ブランド靴の流行で今は見る影もないが、約20年前に住民組織が設立した「西成製靴(せいか)塾」では今も、若い世代への技術伝承が続いている。

 その講師を務めて約10年。靴作りの経験は半世紀を超え、「接着剤のない時代を知る最後の靴職人」と言われる。

 満州事変が起きた年、玄界灘に臨む福岡県の農村で8人きょうだいの末っ子として生まれた。地元の靴工場に年季奉公で働いたのは「ほかに仕事がなかったから」。戦後まもなく、西成へ移り住んだのは「腕磨きのため、生活のため」だった。

ここから続き

 革靴づくりは分業化されてお…

この記事は有料記事です。残り792文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら