8時34分、小学校の動かぬ時計 豪雨被害の記憶を刻む

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小沢邦男 華野優気
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 岡山県倉敷市真備町の川辺(かわべ)小学校に8時34分を指したままの時計が残されている。西日本豪雨で校舎が水没した2018年7月7日朝の記憶を刻む「証人」。真備町の別の2校にも豪雨の日から動かなくなった時計が保管され、各校や市教育委員会が防災教育などへの活用を検討している。

 「この学校で、被災を伝える唯一ともいえる存在です」。川辺小の本多卓郎校長(59)は、校長室に保管した直径約70センチの時計を見つめて言った。

 一帯は7月7日午前7時ごろから浸水し、3階建て校舎の1階天井近くまで水が迫った。体育館の外壁に掛けられた時計はかろうじて水没を逃れたが、1階の電源装置が浸水して針が止まったとみられる。

西日本豪雨

2018年7月6日から8日にかけ、各地で河川氾濫(はんらん)や土砂災害が発生し、11府県に大雨特別警報が出た。死者・行方不明者は14府県で300人以上(災害関連死含む)。総務省消防庁によると、全半壊した住宅は19府県で1万8千棟以上に上る。

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 7日は土曜日。当時297人…

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