福岡)災害土砂でコメ作り 豪雨被災地で2回目の実験

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岩田誠司
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 2017年の九州北部豪雨で氾濫(はんらん)した福岡県朝倉市の赤谷川沿いで21日、被災時に流出した土砂を使った水田でコメを作る実験が今年も始まった。稲作に適した農地はできるのか。地元の農家らが手で苗を植え、秋の収穫に期待をつないだ。

 田植えには国や県、朝倉市で川や農地の復旧に携わる職員も加わり、子どもからお年寄りまで約80人が参加。大量の土砂が積み上がった河川復旧現場の横につくった水田で午前10時前、横一列になって一斉に手で苗を植え始めた。中には慣れぬ作業で尻もちをついて泥だらけになったり、ひざ下まで泥に埋まったりして「足が抜けない」と悲鳴をあげる姿も。約1反(991平方メートル)の田植えを1時間ほどで終え、地元の米でつくったおにぎりや肉じゃがなどの昼食をみんなで楽しんだ。

 赤谷川流域では、3年前の豪雨で田畑が濁流にのまれ、山林や沿岸から流出した大量の土砂が数メートルも堆積(たいせき)し、多くの農地が跡形もなくなった。ほかの河川でも同様の被害が発生し、朝倉市では九つの河川流域の約198ヘクタールで、区画整理の手法によってゼロから農地復旧が進められている。

 農地には適度な水持ちや水は…

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