柴田秀並
飲食店などで以前と同様な営業の再開が進むなか、店内で新型コロナウイルスの感染が起きることを不安に思う店主も多い。消毒などの予防策で感染リスクをゼロにはできない。万一の際に補償を得られる損害保険も、顧客の期待に応えきれない状態が続く。
「うちの常連のスナック店員やその客が感染し、嫌な予感がした矢先でした」
南関東の歓楽街で20席ほどの居酒屋を営む30代男性店主は振り返る。5月上旬に感染。PCR検査の前日に店を閉め、9日間入院した。深夜まで飲食店関係者らでにぎわう店だった。緊急事態宣言下では営業時間を短くし、ドアを開けて風通しをよくして、消毒にも気をつかっていた。
入院中に保健所から電話で、約…