将棋名局の舞台、関西の料亭「芝苑」コロナで閉店

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佐藤圭司
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 将棋の名勝負の対局場としても知られた大阪市北区の老舗料亭「芝苑(しえん)」がこのほど閉店した。もともと経営の厳しいところに新型コロナウイルスの影響を受け、客が減少。接遇する従業員の安全への懸念もあり、5月25日に店を閉じた。

 長年、若女将を務めた久島眞知子さんによると芝苑は1953年創業という。谷川浩司九段(58)や羽生善治九段(49)ら多くのトップ棋士が対局してきた。かつては朝日新聞社主催の将棋の公式戦で、決勝の大阪対局の舞台に何度も起用された。控室には検討用にたくさんの将棋盤が並べられ、日本将棋連盟関西本部(大阪市)に所属する棋士が数十人集まることも。1年に一度ほど出現する関西将棋界の社交場のような、にぎわいの場だった。

 久島さんらが重要な対局の設営を献身的に支えてきた。その功績から日本将棋連盟は2006年、将棋の普及や文化振興に貢献した個人や団体に贈られる「大山康晴賞」に、料亭の芝苑を選んだほどだ。

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