3カ月出し続けた学校新聞 休校中、みんなの心つないだ

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岡田和彦
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 静岡県立韮山高校(伊豆の国市)の写真報道探究部は、新型コロナウイルスの影響による休校期間中、学校新聞を発行し続けた。約3カ月の休校中にオンラインで発行した新聞は56号。何を伝えるべきか考え、届けた記事は、全校生徒853人の心をつないだ。

 同部の学校新聞「龍城学報」は週2回発行。毎号各教室に掲示している。新型コロナウイルスの影響で、全国的に学校が休校となる中、鈴木翔馬部長(3年)ら部員たちは発行を継続する道を探った。他の部が休止となる中、自宅でパソコンの編集ソフトを使えば、オンライン新聞として発行を続けられると考えた。

 「韮高生の真価が問われる時だ」。発行継続にあたり、鈴木部長はコラム「龍眼」に決意をつづった。部員たちは、休校開始前日の3月3日、ツイッターフェイスブック、ラインで配信を始めた。

 自主登校日など学校からのお知らせに加え、インターネットを活用した学習支援の利用法、体育科教員の運動不足解消法指導などを配信。特に反響が大きかったのは卒業式特集だ。

 感染防止のため、式に出席できた在校生は送辞とピアノ伴奏担当の2人だけ。先輩たちの卒業式の様子を知りたい。出席できない多くの在校生の気持ちを考え、特集を組んだ。

 「目の前のことを全力でやること、そしてそのプロセスを楽しむこと。これこそが韮高一番の伝統であり、大切にすべきことです」。3月10日付の龍城学報には卒業生・小島蒼太さんの答辞が掲載された。

 離任式も中止されたため、定年を迎えた先生のインタビューや離任する先生からのメッセージも掲載した。中止が決まった学校祭の代替案についても詳報した。

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