疑惑ずくめ、荒れた言葉、巨額の予算…国会150日検証

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三輪さち子 斉藤太郎 蔵前勝久
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 通常国会が17日、閉会した。2019年度補正予算、20年度当初予算、そして新型コロナウイルス対応のための2度の補正という計四つの予算が成立。政権に向けられた数々の疑惑でも激しい議論が交わされた。異例ずくめの150日間を振り返る。(三輪さち子、斉藤太郎、蔵前勝久)

「桜」で幕開け 定年延長、森友文書改ざん…

 通常国会は疑惑に始まり、疑惑に終わった。新型コロナの感染拡大で、与野党に一時、協調ムードが漂ったが、国民の不満の高まりに背中を押され、野党は再び対決路線に転じた。与党は逃げるように国会を閉じた。

 1月20日に始まった国会冒頭。昨秋の臨時国会で浮上した首相主催の「桜を見る会」への疑念は、なお続いていた。だれがどれだけの人を招待していたのか、税金の私物化ではないか、招待者名簿はわざと廃棄されたのではないか、前夜の夕食会をめぐる会費は適正だったのか……。安倍晋三首相は、領収書など自らの主張を裏付けるような関連資料の開示要求に応じなかった。

 2月に入ると、黒川弘務・東京高検検事長(当時)の定年延長の閣議決定も焦点に。しかし、政府は桜を見る会と同様、疑惑解明を求める声に正面から向き合わなかった。森雅子法相は人事上の「個別の案件」として答えず、だれが判断したのか、政府内でどう協議したのかはっきりわかる資料を示さなかった。

 森氏は「検察官の定年延長はできない」という従来の法解釈を変えた、と説明し、2月段階では「変更の経緯を明らかにする文書を作成する」としたが、いまだにそうした「文書」を公表していない。

矛先、立ち消えの「あの問題」に

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 3月には、学校法人森友学園

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