くら寿司「天然魚」の10年 全国100超の漁港と契約

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橋本拓樹
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 マグロやサーモンなど輸入ものばかりでなく、新鮮な国産魚を――。回転ずし大手の「くら寿司」が、国内の漁港で魚の直接買い付けに力を入れている。珍しい「ご当地食材」もすしネタにして全国に流通させるだけでなく、中間業者を入れずに漁業者の収入を増やすことで、担い手不足の解消にもつなげるねらいだ。

 大阪府貝塚市の加工工場「貝塚センター」。ここではタイにハマチ、サワラといった天然魚が、機械で次々にうろこをはがされ、三枚におろされる。従業員が包丁で切り身に分け、ピンセットで骨を除去。再び機械でパック包装され、店舗へと送られていく。

 工場には全国108の漁港で水揚げされた魚が運ばれてくる。鮮度を保つため、24時間以内に頭や内臓を取り除く。様々な形や大きさに対応していて、加工量は1日最大10トン。

 ご当地の天然魚を買い付け、店舗で食べてもらう同社の「天然魚プロジェクト」は今年で10年。すしネタは輸入中心で、かつては国産と言えば中間業者から仕入れるアジやカツオなどのみ。各地の様々な魚を産地直送で提供できないかと始まった。4年前にこの工場を設立し、全国の魚をより多く行き来させられるようになった。

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 プロジェクトで全国の漁港に…

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