結婚式で謝った娘 母だけにわかる一言、やっと言えた…

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若松真平
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 「お父さんと同じ空気を吸うのもしんどいの。ごめんね」。高校受験まで1年を切っていた2002年の春、中学3年生だった池田友梨さん(33)=岐阜県可児市=は、母親からそう告げられた。

 中学校の同級生同士でくっついた両親が離婚するんじゃないか、ということは薄々感じていた。数年前から夫婦の会話が少なくなり、家の雰囲気もピリピリしていたから。

 8月に父が家を出て行くとき、弟も含めて家族4人で話をしたが、どこでどんなことを話したか覚えていない。ただただ、暑い夏の日だったということ以外は。

 高校に入ると、クラスメートに父子家庭で育った子がいた。入学式の時につらい思いをしたことや、仮面夫婦でもいいから一緒にいてほしかった、といった思いを語り合った。

怒りにまかせて言ったこと

 これまで両親から注がれてきた愛情が50+50で100だったとしたら、母一人になったことで120になっている。愛情とわかっていても重かった。

 「片親だからって後ろ指をさされないよう、まっとうに育てるから」。そう話す母を責めることはできなかった。

 放課後、友だちとマクドナルドに集まって、たわいのない話を2~3時間するのが楽しくて仕方なかった。帰りが遅くなったことを母にとがめられた際、怒りにまかせて言ってしまった。

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 「お父さんも悪かったけど…

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