祭りが消えた夏、提灯職人は前を向く 母への思いを胸に

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貞松慎二郎
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 北九州小倉北区の提灯(ちょうちん)職人が、経験したことのない寂しい夏を迎えようとしている。新型コロナウイルスの感染拡大が影を落とし、夏祭りは相次いで中止に。祭りを彩り、街を照らす提灯の注文は激減した。亡くなってちょうど1年になる母親への思いも重なる。

 JR西小倉駅前にある「柴田提灯店」。4代目店主の吉野督(ただし)さん(47)は12日夕、倉庫の整理をしていた。小倉祇園太鼓や戸畑祇園大山笠など、いつもなら7月にある市内の祭りに向けた作業で追い込みの時期だ。「仕事でカリカリしているはずなのに、不思議な感覚」。表情はさえない。

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