金刀比羅宮、神社本庁を離脱へ 大嘗祭行事で「不信感」

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多知川節子 編集委員・藤生明
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 「こんぴらさん」として知られる金刀比羅宮(ことひらぐう)(香川県琴平町)が、神社本庁から離脱する手続きに入った。琴陵(ことおか)容世(やすつぐ)宮司の名で、氏子らに知らせる公告文を境内に掲示した。天皇陛下の即位に伴う「大嘗祭(だいじょうさい)」の関連行事を巡る不信感などが理由だとしている。

 金刀比羅宮によると、神社本庁との「被包括関係を廃止する」という内容の5日付の公告を掲示し、神社本庁あてに通知を送付した。宗教法人法は、規則変更時は少なくとも2カ月前に信者らに公告することを定めている。同宮は今後、文化庁に規則変更を届け出て離脱の手続きをとるという。

 同宮によると、数年前から指摘されている神社本庁の不動産処分に関する疑惑について、真相究明を求めてきた。また、昨年11月の大嘗祭の関連行事として傘下の神社が実施した当日祭に際し、神社本庁が交付するとした特別なお供えが、同宮には当日までに届かなかったという。

 神社本庁の担当者は「通知は受け取ったが、理由は確認しておらず、コメントできない」としている。

 神社本庁は1946年、国家と神社の分離を命じた連合国軍総司令部(GHQ)の指令を受け、神社関係3団体が結成した宗教法人。2018年12月現在、全国約7万8700社を包括する。(多知川節子)

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