渡航2日前に留学断念…オンラインの出会い、次への一歩

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植松佳香
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 世界で感染が広がる新型コロナウイルスは、留学を希望する若者たちにも深刻な影響を与えている。海外生活への期待に胸を膨らませていた矢先、渡航直前にチャンスを奪われた人も少なくない。貴重な学ぶ機会を失わせまいと、「オンライン留学」を模索する動きも出ている。

 「どんな人に会えて、何を学べるかワクワクしていたのが一転、この世の終わりのように感じて、何もする気が起きなくなりました」

 立命館大4年の堀田歩美さん(21)は留学断念を決めた時の思いをこう語る。大学を1年休学し、3月25日から米シアトルに行くはずだった。大学での受講と企業インターンを計画して1年間かけて準備し、奨学金も得ていた。

 新型コロナの影響で秋に延期することも考えたが、世界中で入国制限が相次ぎ、状況が悪化。ホームステイ先も、アジア人の受け入れが激減した影響で、全然見つからなかった。

 留学先の大学は日本でオンラインで受講することも提案してきたが、「現地に行くことで得られるものは計り知れない」と通常の留学にこだわった。しかし、今年度中に渡航できない可能性も出てくると、就職活動が頭をよぎった。「いつ終わるか分からないコロナに自分の数年が左右されるのが怖い」。断念を決めたのは渡航2日前のことだった。保険や航空券代など計10万円は戻ってこないが、授業料約200万円が全額返金されるのは不幸中の幸いだった。

「私だけじゃない」 語り合えた

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