「摂食障害オバケ」が語る やせたくなる気持ちと回復

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久永隆一
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 拒食や過食という形で食事に問題が表れる「摂食障害」を描く絵本が出版された。文章を手がけた雨こんこんさん(50)も経験者。生きづらさを抱え、20代で拒食や過食を繰り返した。障害の背景にある本人の苦しさに周囲が目を向け、社会の理解が深まることを願い、物語を書いた。

 絵本は「摂食障害オバケの“ササヤキ”~やせたくなったら要注意~」(少年写真新聞社、税抜き1800円)。主人公は、摂食障害オバケの「ササヤキ」。摂食障害のなかでも拒食症について、軽妙な語り口で解説してみせる。

 物語には、完璧主義で自分をいい子と思えず、人生に行きづまった女の子が登場する。ササヤキは彼女にこう声をかける。「問題を解決する方法が一つあるよ。それは……やせることだよ」。女の子の拒食が始まった。

 作者の雨こんこんさんも20歳のころ、この女の子と同じ心境だった。もともと自分に自信が持てず、悩みを誰にも相談できないタイプ。人より優れていないと。失敗したらダメ。そう強く思っていた。大学生になり、人間関係の悩みや学業でうまくいかず、生きづらさに直面した。

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