西日本のコメツツジは新種 生育適地を温暖化が奪う?

有料記事

米山正寛
[PR]

 北海道から九州、朝鮮半島南部に分布するとされてきたツツジ科植物のコメツツジ。このうち西日本と朝鮮半島のものは別種で、しかも地域別に3タイプに分かれることが新しい研究で示された。生育地は山の頂上付近や尾根筋の限られた場所だ。地球温暖化の進行に対して敏感な環境なだけに、今後は種の保全策が課題となる。

 コメツツジは樹高0・5~1メートルの低木で、梅雨期に花を咲かせる。つぼみが米粒ほどと小さく、白いことが名前の由来だという。形態的な違いから、これまでも西日本のものを区別する意見はあった。

 千葉大園芸学研究科の渡辺洋一特任助教や国立科学博物館植物研究部の遊川知久グループ長らの研究チームは、東日本のコメツツジは網目状の葉脈が目立ち花びらは5枚、西日本のものは羽状の葉脈が目立ち花びらは4枚など、葉や花の特徴を再度整理した。さらに核や葉緑体が持つDNAを解析して、遺伝的な違いもはっきりさせた。

ここから続き

 その結果、紀伊半島と四国に…

この記事は有料記事です。残り1203文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら