彫刻まねる「ロダン体操」、一石二鳥 運動と芸術不足に

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広瀬萌恵
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 静岡県立美術館静岡市駿河区)のロダン館で15年以上流されてきた映像がある。彫刻家ロダンの作品をまねしながら体を動かす、その名も「ロダン体操」。コロナ禍で外出を控え、芸術イベントも軒並み中止となる中、運動と芸術の不足を一度に解消できる体操として再び注目される?

 「右手でほおづえ、体をひねって右ひじは左太ももの上に」。体操に組み込まれているロダンの代表作「考える人」のポーズだ。

 体操は静岡県の歌「しずおか賛歌 富士よ夢よ友よ」に合わせて、ロダン作品をまねる。1曲に9作品のポーズが盛り込まれている。作られた2003年ごろには、新聞やテレビに取り上げられ、小中学校で出張指導が行われるなど、その奇抜さが話題を呼んだ。

 考案したのは、当時、女子美術大学の学生だった浜松市出身の現代美術家・高橋唐子さん(41)。若手作家を集めた現代美術展を企画していた県立美術館からの誘いでワークショップを開くことになり、「コミュニケーションをアートで図る」をテーマに企画を考えた。当時、ロダン館の来場者が減少傾向にあったことや、静岡国体が近づいていたことを踏まえ、体操と芸術を掛け合わせた「ロダン体操」を考案した。

 芸術の鑑賞を目的に作ったため、トレーニングの知識や運動生理学などを踏まえた体操ではない。それでも、難しい姿勢が多いロダン作品は、正確にまねをしようとすると、かなりの運動量、平衡感覚、柔軟性などが必要になるという。

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 ポイントは「彫刻になりきる…

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