「慢心あった」辛勝の沖縄知事与党、首相「大きな成果」

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藤原慎一 岡田将平 相原亮 山下龍一 高木智子
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 7日投開票の沖縄県議選(定数48)は、玉城デニー知事の与党が1議席減らしたが、過半数の25議席は確保した。米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古移設に対し、玉城氏は民意は変わらないとして移設阻止に動く構えだが、足元は盤石ではない。一方、安倍政権は自民の議席増を弾みに、近く埋め立て工事の再開に踏み切る。

 新型コロナウイルスの感染拡大のなかでの選挙戦は、投票率46・96%で、過去最低を大きく更新した。欠員2だった議会構成は、共産や社民など「県政与党」が1減の25、自民や公明など「県政野党」が3増の21、中立2となった。

 過半数維持の結果が判明した8日未明。記者団の前に姿を現した玉城氏に笑顔はなく、「私の県政運営に一定の評価を頂いたが、予想していたよりも厳しい結果だ」と率直に語った。

 与党側は告示前の26議席維持を想定していたが、玉城氏の地盤の沖縄市でも現職が落選。「就任以降、2度の国政選挙で政権側に勝利していたこともあり、慢心があった」と知事周辺は頭を抱えた。

 自民や公明などの県政野党は18人から21人に議席を増やし、与野党の議席差は告示前の8から4に。主導権争いが激化しそうな情勢に「安定した議会運営ができるかどうかわからない」(ベテラン県議)と県政与党内には不安が広がる。玉城氏も、報道陣を前に「真摯(しんし)に説明を尽くしていく」と繰り返した。

県議選は「薄氷」の勝利だった玉城デニー知事側。一方、辺野古移設計画で対立する安倍首相も8日、自民党役員会で県議選に触れました。

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 それでも、多数与党の後ろ盾…

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