過疎地の給油所、地上タンクに活路 長野で初の実証実験

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松下和彦
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 身近なガソリンスタンド(サービスステーション)が消えてしまう不安を抱える地域が全国にある。対策として、地上に燃料タンクを備える給油所長野県売木村に国内で初めて誕生した。地下埋蔵タンクより設置コストが安く、新たな選択肢を探る国の実証実験として実現した。

 道の駅「南信州うるぎ」の向かいに今年3月、燃料タンクと計量器などを内蔵する大小二つのコンテナが搬入された。地上タンク型の給油所は消防法で認められていないが、欧州などでは実用化されている。

 これを日本仕様に改修した「コモタ」(横浜市)によると、実用容量はレギュラーガソリン9100リットル、ハイオク3500リットル、軽油5400リットル、灯油8100リットル。小規模な給油所と同等以上の能力がある。

 地上型は地下型に比べ、工事や設備などの初期費用、維持管理コストも抑えられる。元は軍事用で、配管などもすべて二重殻のコンテナ内にあり、夜間はシャッターを下ろして施錠できる構造だ。

 経済産業省によると、国内の給油所はピークだった1994年度末の6万店から半減した。需要が小さい過疎地では利益を上げにくく、後継者難もある。

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■地域の事情は千差万別…

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