米のデモ排除「吐き気催した」 共和党内からも批判の声

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ワシントン=園田耕司 ニューヨーク=藤原学思
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 米ミネアポリスで黒人のジョージ・フロイドさん(46)が亡くなった事件を巡り、抗議デモが米国各地で続いている。トランプ大統領は激化するデモを「国内テロ」と位置づけ、米軍投入まで言及したが、ホワイトハウス前で催涙ガスが使われたこともあり、与野党から批判が出ている。

 11月の大統領選で民主党の候補者に内定しているバイデン前副大統領は2日にフィラデルフィアで演説し、トランプ氏の言動を「我々の国を怒りと恐怖で引き裂かれた戦場へと変えた」と厳しく非難した。3月中旬に米国で新型コロナウイルスの感染が深刻になってから、初めて公の場で演説をしたバイデン氏は「彼は(米国社会の)分断が自分を助けると考えている。彼のナルシシズムの方が、国のありようより重要になっている」と強い懸念を示し、「私は憎悪の炎をあおることはせず、この国が長年苦しんできた人種問題という傷を癒やすことに努める」と訴えた。

 共和党内からも、声が上がる。同党で唯一の黒人上院議員ティム・スコット氏は「もし大統領の写真撮影のために催涙ガスを使うべきかと言えば、答えはノーだ」と語った。スーザン・コリンズ上院議員も「平和的なデモ参加者が催涙ガスで制圧されるのを見るのはつらかった」と述べた。

 共和党のブッシュ元大統領(子)も2日、「フロイドさんの残酷な窒息を憂う」という声明を発表。「より良い道がある。共感と、共有された約束と、断固とした行動と、正義に基づいた平和の道だ」と述べ、トランプ氏の名指しを避けつつ、暗に批判した。

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 ブッシュ氏は声明で、国内で…

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