新型コロナウイルスによる死者が欧州最多の英国で、来月にプロサッカーのイングランド・プレミアリーグが始まるのを前に選手側から感染の不安や懸念の声が相次いでいる。SNS上は懸念を表明した選手を中傷する書き込みであふれており、選手の一人は「反応すればさらに勢いがつく」と困惑している。

 ロンドン近郊を拠点とするワトフォードで主将を務めるFWのトロイ・ディーニー選手は、小規模のチーム練習が許可された19日に参加しなかった。ディーニー選手はSNSで、生まれたばかりの息子が呼吸器に問題を抱えていると説明。感染して家に持ち帰ることを恐れ、「家族を優先する」と表明していた。

 直後からディーニー選手のツイッターには「給料泥棒」「自分を恥じろ」「操り人形」などといった書き込みが相次いだ。

 ディーニー選手は、米CNNのインタビューに「周囲から『こんな状況だからこそ声を上げて』と促された。発言したらたたかれて、めった打ちにあった」と吐露。「休んだのは純粋に家族を思ってのことだ。『息子がコロナにかかればいいのに』というコメントもあった。反応すればさらに勢いがつく。とてもつらかった」と語った。被害は妻にも及んだという。外出時には「俺らも働いている。仕事に戻れ」と罵声も浴びた。

 ディーニー選手は専門家から十…

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