同音異義語の「しゅうそく」 政府が「収束」を使う訳は

有料記事

校閲センター・加藤正朗
[PR]

 新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言が、全国で解除されました。対策の「出口」に向けた報道が増えるなかで、感染の「終息」と「収束」はどう使い分けているの?という質問が、読者から多く寄せられています。

 いずれもシュウソクと読む同音異義語。「終息」は「終」の字に、休む・落ち着く意の「息」が付いて、物事が「終わる、絶える」ことを指します。戦前の朝日新聞では「終熄(しゅうそく)」と書いており、「虎疫(こえき)終熄」などの記事が見られます。虎疫はトラの病気ではなく、虎列剌(コレラ)のことです。

 澤井直・順天堂大助教(医史学)によると「疫病についての旧内務省の報告では、一貫して『終熄』が使われている」。そして現代でも「衛生学の論文では、感染症には『終息』を使う例が多い」と言います。

 一方、「収束」は「集めて束…

この記事は有料記事です。残り338文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]