ゆるくてあいまい、許容しなきゃ コロナ後の新思考様式

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構成・西秀治
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 テレワーク、リモート出演、オンライン授業……。人と人のつながり方が激変した緊急事態下の日本。その中から見えてきた希望と課題とは?

 語り合ったのは、コメンテーターとしても活躍中の社会学者、若新雄純さんと、作家エージェント会社を立ち上げ新たなコミュニティーの形を探る佐渡島庸平さん。若新さんは、高校生の自分らしい進路選択を応援する『スタディサプリ 三賢人の学問探究ノート(2) 社会を究める』(ポプラ社)や『創造的脱力』(光文社新書)などで、違いやズレを許容する「ゆるいコミュニケーション」を提唱している。今回は「ゆるさ」に加えてしなやかな「あいまい」の意義を力説。佐渡島さんも呼応し、議論は白熱していった。

 佐渡島 若新さんの専門はコミュニケーション。コロナ禍でオンラインコミュニケーションが世界中で増えている。それによって人間関係がどういう風になると思いますか。

 若新 いま、テレビにオンラインで出演していますが、これまでは精度が低いから許されなかったと思う。「画質が悪い」「スマホとかパソコンで映してんじゃねえよ」となったはず。コロナ禍で一気に「雑でもOK」「完璧じゃなくてもやれることはやってみよう」と。社会が新しいものを採り入れて変わっていくときの本来の在り方が、そもそもそうだと思う。

 佐渡島 これはもう日本社会の特徴なんですかね。完璧じゃないとだめというのは。大量消費社会の中では「品質に差異がない」ことが理想とされていた。ところが今回、「おんなじ」にこだわっていたのが、多様性を認めるように一気に変わってきているのかなと思う。

コロナ時代の「ぜったい」と「あいまい」のさじ加減とは--。記事の後半では対談の様子をまとめた動画のほか、若新さん、佐渡島さんが若い世代にオススメする本も紹介しています。

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 若新 コロナ禍で、解像度の…

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