アベノマスク、寄贈は人気 回収団体「想定外の多さ」

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岩尾真宏 高原敦
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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、安倍晋三首相の肝いりで政府が全世帯に配布する布マスク。一時のマスク不足が解消しつつあるなかで届き始めた「アベノマスク」には、「税金の無駄遣い」などと批判も強いが、「不要」な人から回収して「必要」な人に届ける活動に取り組む名古屋市の団体には、全国から寄贈が殺到している。

 医療や介護の事業者らでつくる「なごや高齢者見守りネットワーク(みま~も名古屋)」が主催し、15日から回収活動を行っているキョーワ薬局御器所店(名古屋市昭和区)。29日、マスクを必要とする介護施設や障害者施設などへの発送に向け、仕分けや検品、箱への詰め込みを行った。

 この日、密閉・密集・密接の「3密」を避けるために外で作業している間も、アベノマスクを持参する人が相次いだ。近くから来たという女性(48)は「家族用には手作りしたので不要です」と持ち込んだ。

 キョーワ薬局は愛知、三重、岐阜、静岡の4県の計86店舗に回収箱を設置。未開封や未使用のものを対象に、一般のマスクも含めて6月30日まで回収している。寄せられたうち9割がアベノマスクで、約3千組(2枚1組)にのぼる。国は1世帯1組、約6千万組を全世帯に配布中だ。

 関東や関西、九州などからも寄せられ、「みま~も名古屋」副代表の池田裕樹さんは「回収箱の前で記念写真を撮る人もいた。想定外の多さだ」と驚く。

 回収したものは、今のところ10カ所程度に届ける予定。地域で高齢者の健康相談などを行う「いなべ暮らしの保健室」(三重県いなべ市)もその一つで、担当者は「暑くなると替えのマスクが必要。なかなか買いに行けない人もいる。必要な人に渡したい」と話す。

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 マスクの寄付を呼びかける団…

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