コロナ禍で増えた選択肢残して 乙武洋匡さんが望むこと

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聞き手・北村有樹子
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 新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちのくらしや社会を大きく変えました。直面する不安に、どう向き合い、乗り越えていけばいいのか。作家の乙武洋匡さん(44)に聞きました。

おとたけ・ひろただ 作家。東京都出身。早稲田大学在学中に出版した「五体不満足」が600万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、小学校教諭、東京都教育委員などを歴任。インターネット配信「ABEMA」のニュース番組「ABEMA Prime」でMCを務める。昨年11月、義足プロジェクトの全容を追った「四肢奮迅」(講談社)を発売。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、私も働き方が変わりました。メディア出演はリモートで参加することが増えました。講演会やイベントは開催が難しく、そこで生まれた時間を使って、代わりにユーチューブチャンネル「情熱教室」を5月1日に開設しました。日ごろ考えている社会の問題や伝えたいメッセージを発信しています。

 テレワーク、オンライン教育、ライブ配信、テイクアウト――。外出自粛が求められ「不便」を解決するために、さまざまな分野で代替手段があっという間に広がり、たくさんの人が利用しています。

 これまでマイノリティーの人たちが声をあげてきても、なかなか進まなかったことです。大多数の人が困難に直面すればこんなにも簡単に物事が変わるんだな、と驚きました。正直、障害者である私は少し悔しい気持ちもあります。

 いずれコロナ問題は落ち着き、日常の生活に戻っていくと思います。でも、その日常に戻れない人たちがいることを忘れないで欲しいです。

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